ひだっちブログ › 飛騨川温泉しみずの湯 › 2012年10月21日
スポンサーリンク
この広告は一定期間(1ヶ月以上)更新のないブログに表示されます。
ブログ記事の情報が古い場合がありますのでご注意下さい。
(ブログオーナーが新しい記事を投稿すると非表示になります。)
ブログ記事の情報が古い場合がありますのでご注意下さい。
(ブログオーナーが新しい記事を投稿すると非表示になります。)
2012年10月21日
異色愛
突然の出来事に呆然と立ちつくし動くことさえ出来なかった…
「美しい…」

彼女をはじめて見て無意識に出た言葉だった
その日を境にカルピス太郎の心境は変化していった…

何をやっても手につかない日々
仕事である原液の分泌も上手くいかず工場長には怒鳴られる始末
「何やってんだ…俺は…」
だが原因は自分自身が一番良く分かっている
「もう一度彼女に会いたい…」
品種の違いも分かっていた
決して上手く混ざり合う二人じゃない事も
俺の相手は五倍で上手く溶け合う水だけ…
何度も何度も言い聞かせたはずなのに
抑えれば抑えるほどその気持ちを跳ね返してくるこの気持ち
このまま何も伝えず終ってしまっては後悔する
カルピス太郎は決めていた
次ぎ逢うことが出来たなら想いを伝えると
その時は突然やってきた
仕事帰りいきつけの居酒屋のカウンターで酒の肴の乳酸菌を片手に日本カルピスを飲んでいるときだった
ドアが開き心地よい風にふと入口に目をやると彼女はいた
慌てて目線を戻した
なぜ…
後ろ通る彼女を背中で感じながらただただ祈った
胸の鼓動が聞こえないでくれと…
彼女を横目で追いながらカルピス太郎は思った
このチャンスを逃したら後悔すると…
衝動的だった…
慌てて勘定を済ませ外に出ると全速力で走り出す
花屋に付く頃には足もフラフラになっていた
昔はこんなんじゃなかった…これを機に運動を始めようそう思いながら花屋の扉を開けた
「すみませんバラの花束一つ」
息が切れ汗だくのお客に店主は少しいぶかしげながらも無愛想にバラを渡した
バラを受け取ると最後の力を振り絞り来た道を引き返す
間に合ってくれ…
ほんの五分の道のりをこれほど長く感じたことは今まであっただろうか
息を整えドアを開ける
「いらっしゃい」
といいかけたマスターは慌てて帰った僕の二度目の来店に不思議そうな目で僕をみていた
「ちょっとすみません」
とだけいい僕は奥へと進んだ
マスターが何かを叫んでいたが足を止めず強引に奥の座敷を目指した
普段は内気な僕も今日は違っている
酒の力もあるのかもしれないと冷静に自分を分析出来るほど落ち着いていた
彼女の座る席につくと
彼女だけを見つめて最高の勇気を振り絞っていった
「あなたが好きです」

「カルピス牛乳」とは少しの勇気と品種を越えた愛から産まれた飲み物だという事を忘れないでいただきたい
もし僕たち人類にカルピス太郎のような勇気があれば…この世の未来は少し明るいのかもしれない…
賞味期限を越えた愛を永遠に…

この物語はフィクションです
「美しい…」
彼女をはじめて見て無意識に出た言葉だった
その日を境にカルピス太郎の心境は変化していった…
何をやっても手につかない日々
仕事である原液の分泌も上手くいかず工場長には怒鳴られる始末
「何やってんだ…俺は…」
だが原因は自分自身が一番良く分かっている
「もう一度彼女に会いたい…」
品種の違いも分かっていた
決して上手く混ざり合う二人じゃない事も
俺の相手は五倍で上手く溶け合う水だけ…
何度も何度も言い聞かせたはずなのに
抑えれば抑えるほどその気持ちを跳ね返してくるこの気持ち
このまま何も伝えず終ってしまっては後悔する
カルピス太郎は決めていた
次ぎ逢うことが出来たなら想いを伝えると
その時は突然やってきた
仕事帰りいきつけの居酒屋のカウンターで酒の肴の乳酸菌を片手に日本カルピスを飲んでいるときだった
ドアが開き心地よい風にふと入口に目をやると彼女はいた
慌てて目線を戻した
なぜ…
後ろ通る彼女を背中で感じながらただただ祈った
胸の鼓動が聞こえないでくれと…
彼女を横目で追いながらカルピス太郎は思った
このチャンスを逃したら後悔すると…
衝動的だった…
慌てて勘定を済ませ外に出ると全速力で走り出す
花屋に付く頃には足もフラフラになっていた
昔はこんなんじゃなかった…これを機に運動を始めようそう思いながら花屋の扉を開けた
「すみませんバラの花束一つ」
息が切れ汗だくのお客に店主は少しいぶかしげながらも無愛想にバラを渡した
バラを受け取ると最後の力を振り絞り来た道を引き返す
間に合ってくれ…
ほんの五分の道のりをこれほど長く感じたことは今まであっただろうか
息を整えドアを開ける
「いらっしゃい」
といいかけたマスターは慌てて帰った僕の二度目の来店に不思議そうな目で僕をみていた
「ちょっとすみません」
とだけいい僕は奥へと進んだ
マスターが何かを叫んでいたが足を止めず強引に奥の座敷を目指した
普段は内気な僕も今日は違っている
酒の力もあるのかもしれないと冷静に自分を分析出来るほど落ち着いていた
彼女の座る席につくと
彼女だけを見つめて最高の勇気を振り絞っていった
「あなたが好きです」
「カルピス牛乳」とは少しの勇気と品種を越えた愛から産まれた飲み物だという事を忘れないでいただきたい
もし僕たち人類にカルピス太郎のような勇気があれば…この世の未来は少し明るいのかもしれない…
賞味期限を越えた愛を永遠に…
この物語はフィクションです
Posted by 飛騨川温泉しみずの湯 at
12:38
│Comments(2)